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自宅を手放さずに債務整理をしたい

山下江法律事務所

 マンションなど自宅を所有しておられる方から,債務整理についてご相談を受けることがあります。その場合,なんとか住宅ローンは払い続けて自宅は確保したいと希望されるケースが多く見受けられます。住み慣れた家に住み続けたいという心情はよく理解できるところですが,方法はあるのでしょうか。
 収入と比較して債務が多額であるため債務の支払いが難しい場合,まずは破産手続きをとることが考えられます。
 破産手続きをとった場合,通常は免責されることにより,債務の支払いを全て免れることになります。
 しかし,破産手続きをとる場合,全ての債務を破産手続きの対象にしなければいけません。つまり,住宅ローンは払い続けるけれど,それ以外の消費者金融などに対する債務については破産手続きによって支払いを免れる,というような処理は許されません(債権者平等の原則)。
 したがって,住宅ローンだけ払い続けることは許されず,その結果,通常は抵当権が実行されて自宅を失うことになります。
 そこで,個人再生という手続きが考えられます。この手続きの中で住宅ローン特則という制度を利用すると,住宅ローンについては支払いを続けることが許されます。これにより,自宅を確保することができます。
 しかし,その他の債務については,破産手続きと異なり,全額免責されることにはなりません。大幅に圧縮はされるものの,一部は支払をする義務が残ります。例えば住宅ローン以外の債務が500万円あった場合は,少なくとも100万円以上は支払う必要があります。
 このように,住宅ローン特則付きの個人再生手続きをとると,住宅ローンを払い続けながら,圧縮された他の債務の支払いも続ける必要があります。
 そうすると,収入が十分でない場合,これらの債務の支払いが生活を圧迫するおそれがあります。そうであれば,家を失ったとしても,生活を立て直すためには,むしろ破産手続きをとったほうが適切といえる場合もあります。
 生活の再建のためにはどの手続きが相応しいか判断が難しいこともあります。債務の支払いにお悩みの場合には,当事務所にご相談ください。

 執筆者:山下江法律事務所 弁護士 柴橋 修

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